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炎症による手や関節の痛み
炎症と免疫機能 そして自律神経
最近、関節リウマチに代表される炎症性疾患の症状にお悩みの方から相談を受けることが増えました。
ではそもそも炎症とは何でしょうか?
炎症とは異物や死んでしまった自分の細胞を排除する反応で、炎症が治癒する段階で新しい細胞を作ろうとします。
つまり炎症は、組織を修復するためのステップなのです。
組織が破壊されると、体は副交感神経の働きを高めて、血管を開くプロスタグランジンというホルモンを分泌します。
この作用を受けて血管が拡張し、血流が増えて、痛みや腫れなどの炎症が起こるのです。
そして、炎症に伴う発熱で代謝が促進し、傷ついた組織が、徐々に修復されるしくみになっています。
風邪が、発熱や節々の痛み、のどの腫れなどを乗り越えて治っていくように、組織の修復が終われば、炎症も自然に収まり、元気になります。
炎症は「体を休めて、さらなる危険を避けるように」という、体からの危険信号でもあります。
通常の炎症は体を休ませて自然治癒力をよく働かせてあげれば数日の単位で治ります。
炎症が治まれば再発を防ぐために生活を振り返り原因を取り除いてあげることが大切です。
しかし、急性の炎症に比べ問題となるのが慢性炎症です。
慢性炎症には二つのタイプがあり、まず一つがB型、C型肝炎など病原体を排除できずに炎症が続く場合。
もう一つが関節リウマチや潰瘍性大腸炎、クローン病を代表とする病原体がないのに起こる炎症です。
これらは原因ははっきりと解明されていませんが、基本的に自己免疫疾患だと考えられています。
しかし潰瘍性大腸炎やクローン病の症状として起こる下痢も反射的に副交感神経の働きが高まったときに起こり、本来は体の毒出しの反応として必要があって起こる治癒反応です。
これら治癒反応を起こす免疫機能は自律神経による調節を受けています。
関節リウマチは他の病気で入院したときに症状が強くなることがあります。
普段の健康な状態では表に出てこない症状が、体がバランスを崩した時に、免疫機能が正常に働かず症状を繰り返してしまいます。
当人にとっては深刻な症状で、治療には痛みを誘発するホルモンを抑制する薬が使われることがよくあります。
とくに抑制する作用を強めたのがステロイド剤です。
しかし医師の中にも、いたずらに痛みを誘発するホルモンを抑制したり、その活性を中和すると、本来必要な生体の防御機構まで破綻をして抵抗力が弱く病気にかかりやすい人を増やす危険性があることに警鐘を鳴らす人もいます。
勝美内臓調整療法院としても
まずは自律神経のバランスを整え、正常に免疫機能が働くことが先決だと考えています。